出来たての料理と細やかな気配り

夕食は18:00 18:30 19:00 朝食は 7:30 8:00 8:30(うろ覚えなので間違っているかも)の中から選べる。どちらも一階にある個室へ出向く式。広さは6畳だったかな?夕食は最初に数品が並べられていて、その後数品が一品ずつ後出しされる。一品出しでも、ハイ次!ハイ次!ハイ次!と早食い選手権ばりの高速ペースで運ばれて来るとか、次の料理が出てくるまで何十分も間延びするなんてこともなく、食べ終わって「ふう」と一息つくと次の料理がやってきてタイミングが非常に良かった。イワナ塩焼きは湯気が立ってるし、イワナ刺身は瑞々しく、天ぷらは無防備に口に入れて火傷をしそうだったほど。高価な素材を使ったものはないけれど、出来たてのうえ味付けも程よい塩梅でどれもすごく美味しいのよ。中でも鴨の治部煮は汁まで飲んでしまうほどに超絶品だったな。で、最後の御飯、料理を全部食べ終わったあとで白飯を吸い物+お新香でかっ込む通常パターンじゃなく、土鍋で炊いた筍御飯が出てきて、最後に「おー!」と気分が盛り上がったのだ。もう腹一杯で軽く一膳食べて終わりだなぁと思ったのに、同行者とそれぞれ三杯ずつおかわりをして食べ尽くしてしまった。残念なのは、始めに女将さんが料理の説明をしてくれるのと同時に有無も言わさずに鍋の固形燃料に火を点けてしまうこと。それと食前酒とデザートが出なかったこと。自分は下戸だから食前酒はあってもなくてもどうでもいいけど最後に苺二粒くらいでいいから食べたかったなぁ。朝食は席に着くと先ず珈琲・トマトジュース・牛乳から飲み物を選んだ後で埃よけの和紙をかぶせた竹籠に盛られたまだ十分に暖かいおかずが運ばれてくる。その紙には淡いインクで川魚が流れの中を泳いでいる手作りの絵が、紙を上にかぶせること自体している宿はそうそうないのに、その上をゆく気配りすごいね。他にも、夕食時にアルコールの追加を訊かれ、もういいと答えたらピッチャーに入った冷水を直ぐに持ってきてくれたし、最後の御飯の前は箸を取り替えてくれ、併せて新しいおしぼりを持ってきてくれたり、最後のお茶を玄米茶か煎茶か木の実で選ばせてくれたりして、食事でここまで気遣いのある宿は初めてだったので、久々に衝撃を受けてしまった。


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