■お湯も良いぞ


ここのお湯の素晴らしさについては色々な温泉サイトで言い尽くされた感があるよなぁ。色や匂いのようなわかりやすい特徴はないのに、実際に入ると程よく暖まるのに浴後はサラサラ爽快で気持ちよくて、も〜う何度も何度も入りたくなるってか、実際に何度も入ってしまった。本当に素晴らしく良いお湯。しかもかけ流しで贅沢の極み。浴室は20:00に男女が交代になるルールで、最初は内湯のみの祝の湯が男湯だった。ここの宿は足下湧出浴槽の長寿の湯が有名なんだよな。で、長寿の湯の情報はWEBで得ていたものの祝の湯はどんなのかよく分からなかった。WEBで祝の湯はスルーされているということは長寿の湯よりも、相当見劣りするのかと思いきや、浴室の扉から浴槽までの距離を取り狭い空間を広く見せるよう工夫がしてあるので屋根のある中庭のような趣があるのだ。上を見上げれば太い梁、ステンドグラスの窓、飾りだけれどちゃんと動いている鹿威し、下手をすれば節操のない印象を持ってしまうような造りなのに、そう感じさせないのは控えめの照明と落ち着いた色調だからなんだろうな。浴槽は六畳くらいかな、三分の一くらいが寝湯用に底が浅く、湯枕が渡してあって、だらり〜んと果てなく和んでいたくなるけど、入浴する人の集中する夕方はゴミゴミしてて落ち着かん。カランも四つしかないのでちょっとした争奪戦が(^^;う〜ん、やはり風呂は落ち着いて入りたいから混み合う時間帯だけでも日帰りの人を制限してくれると嬉しいなぁ。

そして、20:00以降は長寿の湯が男湯に。天井が高くて閉塞感を感じないのはポイント高い。浴槽は祝の湯の倍くらいの広さはあるかな。胸まである深めの浴槽で脱力して浸かっているとユラユラ揺らめく感覚が心地よい。ここが源泉の真上にある浴槽なんだけれど、足下から「おぉっ!湯が湧いている!!」というのが感覚的に分からなかったよ。仲居さんに聞いたら「足の裏に湯が当たる」とか「赤茶色の湯花と泡が上ってくるのが見える」とのことなんだけど、眼鏡をかけていなかったので湯花と泡は確認出来なかったし、浴槽の隅から隅まで歩いて湧出スポットを探しても分からなかった、足の裏の皮が鈍感だからか?考えてみたら角質ケアとかしてないもんな〜、だから気づかないのか自分。ま、いいや。長寿の湯には背戸の湯という露天風呂が併設されている。露天といっても四方を壁に囲まれて外部に開いているのは一方の上部だけの典型的な、なんちゃって露天風呂。でも、お籠りするような心地よい雰囲気があるので、個人的にはOKかな。あと、内湯はどれも熱めなのに露天はぬるめのお湯なのでそういう点での存在意義(って大袈裟な)があるかも。貸し切り風呂は無料で入れるから必要な人にはありがたいだろうなぁ。お湯、雰囲気、本当に素晴らしいのだけれど、どの風呂も浴槽内の段差が結構あるのに手すりがなくて、慣れないうちはちと怖い。あと、カランの湯も温泉というのは嬉しいけれど、シャワーの水勢が弱くて石鹸分が洗い流しづらいのは困りモノ。シャワーは身体を洗って汚れを清めるためにあるものなのだから、さら湯でも水勢を強くしたほうが良いよな。雰囲気とかイメージとかは大事な要素であるけれど、実用性を最優先すべきトコはそうしてほしいね。でも、イマイチに感じたところはこの程度しかないのだから、たいしたモンだよなぁ。


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