←宿の裏手の丘から見た夕焼け

この宿は分類すると旅館のカテゴリーに入るのだろうけれど、実際は旅館と民宿の間に位置しているような印象。アメニティはバスタオルまできちんと揃っているし、布団の上げ下げもしてくれるから旅館なのだけれど。基本的にご主人と女将さんの二人で切り盛りしているから民宿のような気安さが感じられるのだ。以前は繊維関係の会社を経営しておられたのを心機一転宿屋へと転業したから、旅館の女将という雰囲気がないのだろうね。女将さんは非常に明るく気さくな方で「おかあさん」てかんじ。宿の建物を購入し丹後へ移築するまでのまさに運命としか言いようのないご縁の話。丹後半島の自然の素晴らしさ、宿の隣の畑で育てている野菜への愛着、そのほかにも沢山のことを生き生きと話してくれた。そんな人柄に触れられてなんだか嬉しくなった。当然、女将さんファンの熱心なリピーターも多く、宿の露天風呂は長年の常連客の方が手作りでプレゼントしてくれたのだそう。正直、所々で掃除の行き届いていない箇所があって、そこはとてもイヤだけど、玄関は雑草一つ生えていないほど手入れがしてあるし廊下や畳に埃が落ちている事もないから、それは怠慢故ではなくただ単に気が回らないないだけだというのが分かる。いい加減でやる気がなくて掃除を怠っているのなら接客の時に不快な態度を取って表に現れるからね。ここはそういうことが全然無いのよ。でも、文化財的な建物が泣いているような気がするから、掃除に関してはやっぱり勿体なさ過ぎるよなぁ。実は、宿泊した日の客は自分1人で貸切状態だったのだ。女将さんに訊いたら、海水浴とカニのシーズン以外のオフシーズンの平日は割と空いていて運良く貸切状態になる可能性が高いとのこと。某財閥の別荘だった時代は総理大臣経験者や有名人がお忍びで泊まったこともある建物に貸切状態で泊まれちゃうかもしれないなんて、これ、スゴクない?あの開放的すぎる露天風呂もストレス少なく利用出来るし、行くのならオフシーズンの平日が一番イイかもしれないなぁ。
て、言うか、建物の構造上の問題で仕方ないけれど部屋の音筒抜けでプライバシーはほぼ保たれそうにないし、露天風呂は殆どの部屋から至近距離で丸見えの露出プレイ状態でまず入れないから、満室に近い状況だと落ち着いて過ごせないと思う。だから他に宿泊客の少ないorいないオフシーズンの平日泊がいいと言ったのでした(^^;

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