群馬県薬師温泉旅籠
            2002年7月平日\14000

                       曜日や人数によって変動あり

■第一印象は



上下の画像にカーソルを置いてみてね
下は客室からの眺めに変わります



秘湯の会の冊子を見るまで薬師温泉なんて知らなかったなぁ。やっぱり草津とか四万とかに目がいっちゃうからね。皆、薬師温泉って知っていた?
山村の景色が続く道のどん詰まりに宿の建物がぽ〜んと見えてくる。
う〜ん、茅葺きの門はいいんだけれどさぁ、どうして外壁を赤茶色に塗ってあるんだろう?
ちとチグハグっぽくないかえ?ま、要は中身が大切なのだから気にするほどのことではないかな。
脇を流れている川の水が清んでいて綺麗だねぇ、サラサラというせせらぎも心地いいね。環境はかなりいいよ。
一歩敷地内に入ると落ち着いた色調と押さえ気味の白熱灯の灯りと古民具がなかなかにいい雰囲気。イイ感じよ、演出上手だねぇ。
客室からは川が見えるんだけれど葉の茂った木の枝があるので水面はチラッとしか見えないのは残念かな。しかし見渡す限り広葉樹が殆どだから秋には紅葉が見事だろうね。
館内も含めて部屋の掃除は出来ているんだけれど床が鳴ったり洋服入れの扉が歪んでいて閉めるのにコツがいったりして経年の劣化が気になるっちゃぁ気になるが、目くじらたてるほどではないよな、ウム。ただね、部屋付きのトイレは和式便器の上に強引に洋式の洗浄機付き便器を置いたものだから何とも窮屈なのは残念。個人的には落ち着いて“訪れ”を迎えられなかった(苦笑)
宿全体は秘湯の会員なの?と思えるほどでかいぞ〜、旧来の建物の裏手に新館(同行者がゴージャス館と命名)と茅葺きの旧家が何棟も建つ公園があるんだ。
ま、全体の雰囲気に統一感があるのでイヤな印象はないし、結構面白かったりするからいいんじゃないかとは思うがな。

■温泉宿だよ風呂は命でしょ





露天は滝が見えてイイ感じ。湯船は12畳くらいあって広さも充分。
見えるのは対岸の木々と川の流れだけ。しかし水が清んでいるねぇ、20m位先の川底の石が見えるんだものなぁ。おぉっ、魚の影も見えるではないか。湯は加熱しすぎで熱めなので長湯は出来ないが川側の縁台で涼んでは浸かりを繰り返していると何ともリラックスしてしまったよ、気が付けば一時間も入ってしまった。夜のライトアップもキレイだったぞ。でもね、23:00からは有料の貸切風呂になっちゃうんだ。あまり利用者の居ない時間帯とはいえ、パブリックの風呂をこういう形で貸切にするのは自分は好かんぞ。朝は男湯と女湯が入れ替えになって5:00から誰でも入れるんだけれども。
内湯は昔からあるそのままの姿なんだろうね、湯も温めで僅かに濁っているのは源泉をそのまま引いているからなんだろうなぁ。
窓を開ければ川の流れが近くていいねぇ、床以外は全て木造りなのも山のいで湯の雰囲気がある。う〜ん、個人的には露天よりもこっちの方が好きだな。



■飯は、んまかったぞ




























スライドショーにしました。
一枚目の画像は食事処の外観です
夕食は長い渡り廊下を進んだ先にある移築した茅葺きの旧家での囲炉裏料理なのだ。火を囲んでの食事だからグループで行くと気分はより盛り上がるぞ。
葺いた萱を束ねる縄と梁が続く高い屋根裏を見せるようにしているのも演出なんだろうね。
そこで川魚や肉や野菜をジジジッと炭で焼いて食べるのだ、遠赤外線パワーで、これがうっうまぁ〜い♪
自家飼育の鶏は味も歯応えも普段食っている100g39円の鶏肉とは大違い、こりゃいいいねぇ。
こちらも自家飼育という猪肉も臭くないし、やぁらかい。おぉ、こんな美味かったの猪って、知らなかった。
猪肉の朴葉焼はミソとの相性が抜群だったし、猪鍋は汁まで飲み干したよ。最後飯を入れておじやにしたかったけど万が一別料金を請求されると悔しいので我慢したよ。。。ちょっとセコイ考えかな?
季節柄、吸い物と炊き合せで鱧が出てきた。何年ぶりかのご対面、勿論美味しゅうございましたぞ。
朝はオープンキッチンの広間で食べたんだけれど、焼きたての鮭が出てきたよ。
とろろは大きな擂鉢でグループ毎に出されていた。個別にチマチマ出されるよりもこっちの方がより美味そうに見えるね。
あと、自家製の朝採り卵が食べ放題だった、と言ってもおかずが多いから一個食べれば充分かな。
しかし麦飯は最初の一杯だけで後は普通の白飯になっちゃうのはどうしてなんだろう。
前日泊った嵐渓荘の料理がかなり美味しかったので、大抵の宿はそれと比べると負けちゃうんだけれど、ここんちは遜色なかったよ凄い!



■泊って思うこと


夜に灯される蝋燭
ここは昔は偕楽荘という鄙び系の宿だったのを今の経営者が居抜きで買い取って経営をしていると本で読んだことがある。
そのせいか、設備的には、おや?と思う箇所も幾つかあるんだけれど、雰囲気の演出が上手だから印象的にはグーだね。
金をかけなくてもちょっとした工夫でどうにでもなるもんなんだなぁ。
従業員の対応も人情のような暖かみは乏しくてマニュアル的ではあるものの不快な体験はしなかったから、まあイイんじゃなかな。
料金を客室だけで判断すると高めかなと思うけれど、料理や風呂なんかで総合的に考えるとこんなもんだろうなと思えたよ。
客室の設備を重視したいなら風呂からは離れているけれどゴージャス館(同行者命名)があるから、そっちに泊れば問題はないだろうね。
自然環境がいいわりに東京からは距離的に近いし、料理も美味いからオススメかな。
館内に幾棹も古民具の箪笥が置いてある。ちょっと数が多すぎて賑やか過ぎるかも。
この宿はひょっとして箪笥フェチなのか?

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