ゆかりの宿 最近どこの温泉宿も“なんたらの宿〇〇旅館”って名乗ってるよね。
よくあるのが“川端実篤(適当命名)ゆかりの宿”っていう文豪系。小説を執筆したとか、その舞台になったとかのね。
その作家先生がよく滞在していたとか屋号を付けて貰ったんなら、そこはゆかりの宿だと思う。
けどさぁ、一回訪れただけ、それも一泊しかしていないのに“ゆかりの宿”を名乗るのは格好悪くないかえ?
そう言ゃ、大昔に日帰り入浴した、どっかの宿で“若山牧水ゆかりの宿”って堂々と謳っていたトコがあった。
でね、どんなゆかりがあるのか宿の人に尋ねたら、旅行の途中に昼食を摂って風呂に入っていったことが
一度あったんだって。 「えっ、それだけ?」と思ったけれど自分も大人だからね表向きは一応「ほぉ〜」なんて
反応はしたものの 内心では脱力しまくり(´ヘ`;)そのうえその時の記録が何も残っていないんだもんなぁ…
そんなの全然ゆかってねぇぞ〜!そんなこじ付け恥ずかしいよ。そう思わん?
帰り際に「お風呂をいただいたから、今日からここはオレゆかりの宿ですね〜」と言ったら宿の人がちょっとムッとしていた。
意地悪なこと言っちゃったかな?とも思ったけれど、それで“ゆかりの宿”はやっぱマズイよなぁ。
だって、ゆかりがあると謳っている作家の熱心なファンの人が、それを目的にはるばる泊りに来たとしたららさ、
ガッカリしちゃうんじゃないのかな?
他にも“〇〇の宿”っていろんな種類があるよね〜。
自分が見つけてヘナヘナァ〜となってしまったのは 東北の大温泉地にあった“羽根布団の宿”。
ひょっとしたら一枚何十万円もする超高級羽根布団を使っているのかもしれないけれど、
並レベルの製品であろうとも羽根布団使っている宿って結構多いぞ〜!
そんなのじぇ〜んじぇん珍しくないよ。ウムムムム…。
北関東で見つけたのが“清らかな人の宿” 。
でもねぇ、旅行会社のパンフレットを見たら土曜日だと宿代を平日よりも¥8000もアップさせてるんだ。
商売として営業しているわけだから多少はしょうがないのかなぁとも思うけれど、¥8000アップ…。
額がデカ過ぎやしねぇかぁ?土曜はそんな金額を上乗せして…、“清らかな人”のやることとは到底思えん。
そう言えば同じ温泉地に“旅行は物語…”なんて屋号の宿もあるらしいと後日聞いたことがあるのぉ。
確かにその温泉地は似た様なビル建築の宿が川を挟んで林立していて、それぞれの個性に乏しいから特徴出すのは大変だろうがなぁ。
それにしても。。。
ま、ここの温泉地、自分はタダでも行く気にならんのでどうでもいいけれどね。
観光地でも“日本のコートダジュール”とか“ニース”とかつけるのもどうかと思うぞ。
ちょっと金貯めれば本場にささーっといける時代なんだからさ、旧来の〇〇海岸とかのままでいいんじゃないの?
そんな場所でフランス人に「オゥ!コレガニッポンノニースデスカ?」なんて尋ねられたら、
あっしは恥ずかしさのあまり卒倒しちまうよ。きっと。
もっと自分の土地に自信を持って、堂々と昔からの地名を前面に出してほしいよなぁ。
宿にしたってそうだよ、“〇〇の宿”なんて名乗っていなくても繁盛している所は沢山あるぞ。
〇〇の部分になにをこじつけようか知恵を絞る前に、客にどうしたら喜んでもらえるかを考えるべきでしょ?
もっとも“〇〇の宿”と名乗っている所にもいい宿が沢山あるのは分かっていることだけれどもね。
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