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最近、メディアで昭和レトロみたいなものがもてはやされて取り上げられているけれど、この宿は、まさに昭和そのもの。残念なのは作為的なものではないから一般受けしにくいこと。部屋の花柄ポットに朝食を食べる食堂の雰囲気とか惣菜の乗ったプレート。自分は子供の頃を思い出し、懐かしさで涙ちょちょ切れモノで感激。部屋にあった古い平面図を見て知ったのだけど、建物の奧のだだっ広い敷地はかってはテニスコートで、朽ちかけた石造りの池は温泉プールだったよう。昔は「楽しいね〜」なんて子供達の声が、部屋で、風呂で、宿のあちこちから聞こえてきたのだろう。そんなことを考えながら部屋で寝転がって古い板天井を見ていると、子供の頃に連れて行ってもらった夏休み旅行で遊び疲れて昼寝をした光景を思い出して、切なさと暖かさの入混じった優しく不思議な気持ちになった。う〜ん、この“昔のままの懐かしさ”を誰にでも感じてもらえる宿からの良いアプローチの取り方はないだろうかなぁ。最後に現実的なハナシを、この宿に泊まろうと考えた人、宿から提示される料金は税・サ別の料金なので予約の段階での確認はしたほうがいいぞ。面倒臭ければ、オール込み込み¥○○○○でお願いしますというと、希望どおりにしてくれるから、そうしたほうがいいかも。ま、そういうところも昔のままなので、ある意味、ご注意なのだ。 |