埼玉県 柴原温泉 かやの家
2007年2月中旬 1人¥15900

柴原温泉、知ってる?秘湯の会の会員だから知っている人もそれなりにいるのだろうが、WEBで検索しても実際に宿泊した人の感想のHPには殆どお目にかかれず、認知度はさほど高くないのではないだろか。生え抜きの埼玉県民である自分は、「秩父=小学生が遠足で行く場所」で「わざわざ泊まるほど遠くない」という印象が強く。それに加え、温泉、つうたって一昔前なら鉱泉でしょ。と、こう、行ってみたいと思わせる要素が乏しいし、以前に泊まった秩父の宿の印象が微妙なモノなのも手伝い、秩父エリアに泊まることはまず無いつもりだった。でも、数少ない「かやの家宿泊」の感想ページは概ね好意的な評価のところが多く、機会があったら泊まってみたいと、いつの間にか心変わりしていたのだ。柴原温泉は山の斜面の隙間に宿三軒と数軒の民家があるだけの隠れ里のような雰囲気で気に入った。集落の高台に建つかやの家は砦のような石垣と蔵がある立派な佇まい。写真を見てこぢんまりとした建物だと思いこんでいたのに、実際に目にすると玄関からフロント・ロビー廻り、廊下や階段も広々とした造りで客室数11室の宿とは思えないほど。窓ガラスも床もピカピカに磨かれて、一目で掃除が行き届いているのがイイね。木が持つぬくもりを大事にしたいのだろうなと感じた。
それだけに、ウォンウォンと音を立てている自動販売機が目立つ位置にむき出しで鎮座しているのは違和感ありで、これは衝立や簾で周りを囲って目隠しをすべきじゃないだろかと思った。さて、泊まったのは1Fにある和洋室の部屋。広さは8畳くらいか?2畳が畳敷きで、布団が敷いてあったのは湯上がりにうたた寝が出来るからありがたい。畳の座面と窓の高さが同じで、横になって外の景色を見ると空に浮かんでいるような感覚になって、これが計算した上での造りだったら凄いかも。洗面台は朝シャン(今や死語だなぁ)仕様の大きめサイズで使いやすく、トイレも洗浄機能付き。埃避けのカバーが布団に掛けられていたり、予め冷水も用意され、到着時に出されたのが布オシボリというのもポイント高く、細かいところの気配りもバッチリで快適に過ごせた。こだわりがなければ風呂から一番近く料金も安めなので和洋室指定がいいかも。