満足、まんぞく、大満足
食事は夕朝共に食事処で。チェックインの時に希望の時間を訊かれ、「そちらの都合に合わせます」と答え、いざ食事処に行ってみると全室の客が食事を始めていたので選択肢の幅はあまり広くない模様。個々の卓は衝立で区切られているだけなので他の席の会話は筒抜けだけど、大体こういう場所で深刻な話をする人などいるわけもなく、聞こえてくるのは「美味しいねぇ」という内容が殆どでかえって楽しい気持ちで食べられたからいい印象が残っている。夕食は前菜とメインの鴨鍋が予め並べられ、その後は一品ずつを後出し。此方の食べるペースに合わせて、それぞれの料理が、熱く・冷たく、適温の状態でやって来る。これは食事処に客を集めて食べさせる式の良いところだろうね。画像で見ると山の宿にありがちな料理に見えるけれど、野菜は自家菜園で育てた物を取り入れ、ツクシやフキノトウの素材も季節感があるし、味噌味の鴨鍋はスキヤキ風に生卵とか魚と肉の間に出る口直しはキウィのポタージュのような独自の工夫もあり、「へぇ〜」なんて感心してしまった。そして何より、どの品も味付けが非常に良かった。 |
ひとつ例をあげると、自分は煮たジャガイモは嫌いなのだけど、ここのは「おかわりしたい」と思ったほど。そして、味の良さもさることながら、配膳の陣頭指揮を取る女将さんの気配り目配りが素晴らしく、最後の筍御飯は器が空になるとすかさず「お代りはいかがですか?」と訊いてくれ、言葉に甘えてお代りした五杯(^^;全部に必ずお焦げを入れてくれる気配りでささやかな幸せを感じられた。夕食後に控えめの照明で落ち着いた雰囲気の談話室でコーヒーと焼餅のサービスも嬉しかった。朝も定番の湯豆腐じゃなく豆腐サラダ、鍋は味噌おでんというのが目新しく、自分の食事に対する評価は100点に限りなく近いものになった |