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  山形県滑川温泉福島屋
          1999年7月平日\11000

■第一印象はだねぇ















静かな環境と素朴な佇まいで癒されるぞ
冬期閉鎖、途中に未舗装の道路がある、最寄の駅に停まる列車は一日数本という場所にあるこの温泉宿は、
自分の中じゃかなりの秘湯なんだけれど、マニアの人からすれば車で行けるんだから秘湯じゃないんだろうな。
この程度で秘湯って言ってるの?フフン、なんて鼻で笑われたりしてね。しかし、周囲に人家が一軒もないってぇんだからホント山奥だねぇ。静かで結構。
見るからに昔からの湯治宿、あっさりとした佇まいは自分的にはかなり好みかな。旅館部の客室も座卓と茶器以外は何もない、TVも電話もない、携帯も当然圏外。今の自分にゃ、巷との接点が遮断される、こおゆ〜のが嬉しいのだよ。館内はキチンと掃除してあるから全然問題なく過ごせるよ。ま、近代的な設備が整っていないとダメな人には苦行の一夜になりそうだがな。
玄関から湯治部の建物は天井が異様に低いので宿の人に訊いたら、なんと江戸後期の建物なんだってさ!
玄関の一角で自炊部の客向けに野菜を売っていたり、“帳場に豆腐あります”なんて貼り紙がしてある。自炊客用の広い台所や洗濯場や物干しにデロリンとぶら下っているラクダのシャツなんかがここでくりかえされている日常生活を伝えている。自分は旅と云う非日常真っ只中のオノボリさん。そんな二つのものが人里離れた山奥で混在しているなんて、なんか不思議な場所だ。
■おっ風呂〜
風呂はね、女性専用の内湯が一つと混浴の内湯と露天風呂が一つずつ。つまぁ〜り、男性専用の風呂は一箇所もないんだな、これが。
別に下品な目的を達成するために、わざわざこんな山奥までくる馬鹿者はおらんだろうし、なによりも混浴の光景が自然なんだ。
初めて内湯に入ったときは数人のバアチャンが先客でいたから、洗い場では股間をタオルで隠していたんだけれど、後から、まだ中年の入口にさしかかった位の女性も前を隠さずに堂々と入ってきたりして、隠している自分が可笑しくなちゃったな。石鹸類が全く備えられていないのも自然環境を守るためと思えば気にはならないよ。一日位シャンプーしなくても絶対死なないでしょ。
露天は建物からちょっと離れたところにある。15畳位の広さかな?森と川しか見えないので開放感は抜群!
山の露天風呂はこうでなくっちゃね。キモチイイぞぉ〜。
■御飯だったが。。。


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左上の椀は鯉の甘露煮
う"っ、お膳に並べられた料理を見て思わず言葉に詰まってしまった。きっ嫌いな物ばかりだぁ、どぼじよぉ…( ̄。 ̄;) ←どうしようと言っている
いや、ここで食べれば好き嫌い克服の切っ掛けになるかも…。頑張るぞぉと一品目に箸をつけるも、これがメチャメチャ苦くて癖のある山菜で、ギブアップしてしまった。
う〜ん、どうしよう。一番近いコンビニまで13Kもあるっていうし、このままだと夜中になる前に腹減るぞ。
最終手段だ!醤油をかけて何とか茶碗一杯の御飯を腹に格納して、ほうほうの態で席を立ってしまった。
食べ物に好き嫌いが多い自分がなにより悪いし、山奥の宿だから豪勢な食事を期待するのはお門違いなのは重々承知だけれども、鯉、茗荷、灰汁の強い山菜などの好き嫌いが人によってはっきり分かれる食材ばかりなのはどんなもんだろうかねぇ。一考の余地はない?
こっちも殆ど箸をつけなかったので申し訳ない気持ちで一杯だった。ごめんなさい、残しちゃって。
■泊って思うこと


宿を裏手の吊り橋から見る
従業員のオバチャンはみんな田舎の親戚みたいな対応で感じは良かったよ。
自然豊かな環境も静かで素晴らしいし、世俗から距離を置いて静養するのには最適だろうね。
今回通された部屋には「歌舞伎の名優坂東八十助様お泊りの間」と書かれた額が掛けてあったから、きっといい部屋だったんだろう。
ただね、今回の宿代\11000から考えると、食事は豪華なものは望まないけれど、もうちっと何とかしてほしいね。後日、秘湯と呼ばれる宿に数軒泊ったけれど、それなりに手間のかかった工夫ある料理を出すところってあるんだよ。秘湯と言っても数時間歩き続けないと辿り着けないような場所じゃなくて車が使える場所んだからね。帰宅してから知ったんだけれど、嫌いな人が多いから鯉が苦手なら米沢牛の鍋に変えてくれるんだって、どうして予約入れたときに何も教えてくれんのだよ〜、悔しいなぁ。
それと宿代が3人〜\8000、2人\11000、1人\15000と明確に書かれているのはいいけれど色々な点を自分の価値観に照らし合わせて考えると、ちと差がありすぎのように思えるぞ。
オバチャン達の素朴な接客が嬉しいだけに残念だなぁ。

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