群馬県万座温泉ホテル
             1998年7月土曜¥10200全込み

■宿に着いたぞ


宿の玄関にて
万座は高原の斜面に宿が点在していて温泉街って印象はないんだよね。そんな中、鉄筋、木造各種取り混ぜて幾棟もの建物が並ぶように建っている場所がある。あ、ここが万座の中心地なんだろうなと思っていたら、なななぁ〜んと全部万座温泉ホテルの建物だった。パンフを見ると客室数165室って書いてある。な〜るほど、このくらいの規模のデカさになるわな。玄関には車の整理係りの人がいた。バイクでしたら屋根がかかるところのほうがいいでしょうと、玄関脇の軒下に停めさせてくれた。おお、親切だねぇ。ありがたい、いい人だ♪
しかしでっかい宿だなぁ、宿全体がひとつの団地みたいだよ。
エントランスに入るとBGMが流れている。なんか歌だよ、聴いたことないけど誰の歌だろう?フロントに着く前に貼られていたポスターで誰の歌か分かったよ、ここんちの主人が人気シンガーソングライターなんだそうだ。つまり、主の手造りの歌でお出迎えってコトだね。チェックインを終え、部屋への案内を待っている間も同じ曲がエンドレスで流れ続けるのはなんだかなぁ…。これってサブリミナルかえ?客室への案内は外国人の従業員だった。でも、挨拶はきちんとしてくれたし、笑顔での対応は印象がいいね。ヘンに慣れた悪印象の日本人なんかより一生懸命な感じが伝わってきたよ。
部屋は利用する宿泊プランだとトイレ無のゆけむり荘だと聞いていたのに通されたのは別館のトイレ付きの部屋だった。あぁ、アップグレードしてくれたんだろうね。窓の外は目の前に木がでぇ〜んと鎮座ましていて、ほぼゼロだし、日当たりが悪くて、なんとも薄暗〜いんだけれども、窓を開ければ清冽な空気が流れてくるから、ま、いっか。
■やっぱり風呂が好き


日進館の入口にて
風呂はいっぱいあるよ〜。宿に着いたら先ずは風呂なんだけれど何所に入ろうか迷ってしまったよ。本館にある長寿の湯から攻めることにした。へぇ〜全部木造りなんだ。山の温泉に木造りの風呂が似合う、なにより雰囲気がいいよね。併設されている露天風呂はちいせぇ〜。が、マイナスイオンとフィトンチッド充満の空気がひんやりと気持ちいいなぁ。さて、次は露天風呂へ向かうもこれが歩く歩く。大規模旅館だからある程度は仕方ないけれど数百メートルは歩いたぞ。ようやく露天風呂に着いたものの激混み。眺めはすこぶる良いんだけれど他の客と肌が接触するので全然寛げん。一分と浸からずに退散してしまったよ。あんなに混んでいるのにみんなよく入っていられんなぁ。そんな思いしてまで露天風呂に浸かりたいか?露天を出たときに気がついたんだけれど本館の玄関から露天風呂の入口までシャトルバスが運行されているんだよ。宿内の移動としてはかなり遠いと言っても歩けない距離じゃないけれど、お年寄りには辛いもんな。そしてこの宿の原点である日進館の風呂。ここは療養目的の宿泊棟にあって鄙びた雰囲気は最高!何はともあれ名湯といわれる苦湯へ、しかぁし!ここも混んでいるよ。それだけいい湯なんだろうけれど、落ち着いて入れん。明らかに湯治客と分かる人が静かに入っている姿を見たら、混雑の原因の一員である観光目的の自分には場違いな気がしてきてそそくさと退散してしまった。別室にある浴室はそれほど混んでいなくてようやくゆっくりと風呂に浸かれた。窓の外には湯畑が見える。さすが温泉自慢と謳っているだけあるね。
でもね、ちょっと不快な事(泊って思うこと参照ください)があったのでゆっくりとはしなかったんだけれどね。
■食事はおいしいのが一番
食事は食堂で食べるんだけれどテーブル同士の間隔が狭く、その間を従業員がする抜けるように行き来するからなんとも落ち着かんのよ。宿代から考えると味自体はまあこんなものといった印象かなぁ。驚くほど不味い物はなかったけれど…。む〜むむむ。
大型旅館らしく朝はバイキング。トレイに皿をのせてカウンターに並んで流れ作業のように料理を取ってゆく。
その行列の光景をテーブルから見ていると、どういうわけかアメリカの刑務所を連想してしまった。なぜだろう???人気のある料理は直ぐになくなっちゃうんだけれどなかなか補充されないのはちょっとなぁ。自分が取った皿やグラスが偶々そうだっただけなんだろうけれど、明らかに汚れの落ちていない食器は食欲減退させるね。
清潔に保つのは宿の規模の大小関係なく神経質なくらい気を使ってほしいよなぁ。たった一度でもそれに当っちゃうと当人にはそれが宿のすべてになっちゃうでしょ?
折角の健康食材を使った料理が台無しになっちゃうぞ。
■泊って思ったよ


インのときに貰うご案内♪

( ̄〜 ̄;
自分にとっては今のところ生涯最大規模の宿だった。
大型旅館=マニュアル的でクールな対応。態度わるな従業員と必ず接触するもんなんだけれど、この宿ではそんなことがなかったよ。当たり前と言えばそうなんだけれど客の邪魔にならないように廊下は端を歩いているし、困った顔をしていると設備の保全みたいな裏方の仕事をしている従業員でも“どうしました?”と声をかけてきてくれたりして、なんて言うのかなぁ“いい宿にしよう”みたいな心意気が伝わってくるんだよね。これはいいことだよね。これって、夕食時にテーブルをひとつひとつ挨拶にまわっている女将さんとかがしっかり監督しているからなんだろうなぁとおもったよ。
だけれど、大型旅館は自分的にはダメだぁ。人気のある風呂はいつ行っても混んでいるし、“赤信号みんなで渡れば怖くない”状態のモラルの低い団体客がいる可能性高いでしょ。今回は特に酷いのと遭遇した。茨城県のなんとか漁業の団体連中は最低。日進館の風呂でのこと、どやどやと大人数で来て体を洗わず風呂に入り缶ビールを開けて大騒ぎ。他に療養中であろう体の悪い部分をさすりながら湯に浸かっている人もいるのに…、お構いなしに風呂の中で酒飲んで大騒ぎ、どういう神経してんだ?でね、連中のことをすごい目つきで睨んでいたらしいんだけれど、複数から睨み返された自分は情けないことに退散してしまったのだよ。負け犬やん、キャンキャン。
どの風呂にも入れるのは自分的には嬉しいことなんだけれど、療養目的の日進館の風呂を無差別に観光客に開放するのはどうなんだろうか?宿自ら東洋一の療養泉の宿と謳っているんでしょ、だとしたら宿の姿勢に疑問が出るんだよなぁ。なんか納得いかねぇ、みたいなね。
それと、ロビーなんかでエンドレスに主人の歌を流すのもね、チェックアウトの頃にはサビとかほんのり覚えちゃったじゃないか〜。夜にロビーで開催される従業員のショー、行く気はないとはっきり言っているのにしつこいほど誘うのもやめちくり〜。そういうのを皆喜ぶ訳じゃないでしょ?大型旅館なんだから客のニーズがより細分化しているのを気付いてくれたらなほよろしなのになぁ。