ここは楽しい気分になるささやかな「おもてなし」があちこちに用意してある。エレベータホール脇に花束と一輪挿しが置いてあり「お好きな花を選んで部屋に飾ってください」というメッセージ。夜が更けて小腹が空く時間にラウンジでラーメンのサービス。湯上がりの牛乳もそうだし。大昔の観光旅館にあった「アナタ、誰?」みたいなタレントの退屈な演芸ショーをシアター(笑)で見ながらの御夕食のような宿の強制ではなく、用意してありますからご自由にどうぞという、客が自分の意思で楽しむことができるものばかりだから、より「おもてなし」感を受けるのかも。玄関にお出迎え&お見送り挨拶専門従業員娘が一人立っていて、常に笑顔なのはとても良いけど、チェックアウトの時にお見送り係りに観光スポットやアクセスについて質問したら「え?え?え?」と超焦り。「知っている人を探してきます!」という対応は少し残念だったな〜。帰り際に客から何かと質問される可能性は容易く想像できる事。客を送り出すポジションを受け持つ人にしては明らかに準備不足だわな。

こういうところで「この人、ただ突っ立って居るだけなの?」みたいな印象を与えかねないから勿体ないなぁ。真面目な心が伝わってくる素敵な笑顔の人だっただけに余計そう思ってしまったのかも。この人でだけでなく、夕食の時に着ている作務衣を汚してしまったら客に怪我がないかどうかを真っ先に心配してくれ直ぐに着替えの作務衣を持ってきてくれたりして、マニュアルどおりっぽさもあるものの誰もが一生懸命仕事に取り組んでいるのが伝わって嬉しくなった。接触のあった従業員でやる気が全く感じられないようなウンコには誰一人として遭遇せず。大型旅館も捨てたモンではないなぁと認識を改めた次第。