長野県鹿教湯温泉 三水館
2002年4月平日 ¥17000(二人なら¥15000)
■第一印象はね


















この宿は前から気になっていたんだ。
町場の地味目の建物で設備はイマイチなんだけど
料理が美味しくて、人の対応がいい宿が鹿教湯温泉にあるって
いうのを聞いたことがあってね。


それが去年、温泉街からやや離れた
静かなところに移転したんだって。
全8室の小さな宿。
木曾の古民家の古材と松本にあった蔵を
移築再生したという建物は
周りの景色に調和しようとしながら
静かに存在を主張しているようだよ。
木と泥の持つ自然のままの色合いがなんともいい感じだねぇ。
行ったことはないけど湯布院の宿のような
洗練された演出は素晴らしいねぇ。
館内も玄関から続く土間が広く取られているし、
ラウンジもゆったり広々としている。
趣味のいい陶器が配され、落ち着いた色合いと
間接照明がとてもいい雰囲気を醸しだしているね。
客室もTVも襖を閉めれば隠れるようになっているし、
照明もやわらかくて落ち着いた雰囲気を大切にしよう
という姿勢がいいんでないかい。
設備面も充実していてね、部屋に流しがあるんだよ、
何回か淹れて出がらしになったお茶の葉を変えられるのは
ありがたいよねぇ。
ほかにも紅茶のティーバッグもあるし、
冷水の入ったポットも備えてあったよ。
女性なら絶対に一目で気に入りそうだね。
オヤジの自分にゃ、ちょいとこそばゆいがな。
■さてと風呂に行きますか
風呂は10mほど渡り廊下を歩いた別棟になるんだけど
小さいながらも本格的な湯小屋建築。
脱衣場はボイラーの音がウォンウォンちと煩くて残念だが
木の香りが心地よいなぁ。
浴室の床は伊豆石、一方は御影石、もう一方は総木造の
浴槽もなんとも贅沢よのう。
湯は循環利用なので温泉の感触はやや弱くて残念なんだけれど
エンソ臭いわけではないし
湯上りは肌がしっとりしたから目くじら立てるほどのこたぁねえやな。
なによりどこも掃除が行き届いて清潔だからね。

左の画像にカーソルを当ててみてね
■食事の時間だ


















料理は春先という季節柄、独活やふきのとうの他の
山野草がメインだった。
野草鍋、炊き合せ、ミモザサラダ、チーズ焼等など。
うぅ〜苦手な食材ばかりだよぉ。
普段は絶対に口にしないんだけど、そんな自分でも
今回は結構な量食べられたから普通の人なら絶対美味しいと
感じるんじゃないかな。
一品くらいならなんとか気合でやっつけるんだけど、
これだけ連打を浴びるともうダメじゃぁ〜。
見かけがブーのくせに異様に食が細いのを見かねて
女将さんが声を掛けてくれたんだ。
「ひょっとしてお嫌いな物ばかりですか?」ってね。
正直に答えたよ「はい。ごめんなさい、そうなんです」
そうしたら
「こちらも予約を受けた時に伺うべきでした申し訳ありません」って
逆に謝られちゃった。
普段は「お仕着せの料理を出すほうが悪いんだもんねぇ〜」くらいに
しか考えないんだけれど、今回はどれも大切に作ってくれているのが
伝わってくる料理ばっかりだったから残すのが
本当に申し訳なくってね
その後に肉の生姜焼きを自分のためにわざわざ作ってくれたんだ。
これは本当に嬉しかった、美味しかった。
朝食も気を遣ってくれたんだろうね、
海のものを使った献立だったから。
スクランブルエッグに和風の餡をかけたものと野菜に添えてある
自家製マヨネーズはひときわ絶品だったよ。
それとお着き菓子のアップルパイ、夕食で出たプリン、
朝のヨーグルトに添えられたドライオレンジ、
ドルチェ系はどれもすっごく美味しかったぞ!!
だから今度は得意な食材が沢山出回る秋に絶対に行くんだ。
友達を誘ってね。
上は夕食スライドショーで、下は朝食です。
■泊まってみて思ったこと
小さい宿って主のキャラが
雰囲気なんかにモロ出てきちゃう場合が多いんだけど、
一生懸命なご主人と女将さんがいるこの宿は
いい意味でその典型。
洗練された雰囲気もいいし、
静かでゆったりと安らげるぞ。
子供が後片付けなんかの手伝いをしていたりしてね、
「こんにちわ」って声をかけたら
恥ずかしそうな顔をしてコクンと頷いたりしてさ
可愛かったよ。

これから人気が出そうだよなぁ。
そうなると予約が取り辛くなりそうだ。。。
そりゃ困る!!!
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