静岡県熱川温泉 熱川ハイツ
        2000年7月土曜からの二泊、一人
         ¥13300(料理標準コース)
         ¥15700(料理特別コース)

■第一印象は


客室からの眺め
伊豆の公共の宿の中でいい評判を聞いたことのあるところを幾つかリストアップしてみた。
松崎のまつざき荘、サンセットヒルまつざき、湯ヶ島の木太刀荘、弓ヶ浜の国民休暇村、伊豆高原の簡保ホテル。
おぉ〜、結構あるんだねぇ。その中でも熱川の熱川ハイツはちょっと高めの料金なんだけれど、クアハウス並みの大浴場があって設備充実しているし、料金によっては部屋食も出来るそうなので、ここに決めたんだ。
熱川の温泉街は海岸沿いにあるんだけれど熱川ハイツは山手の高台に離れて建っている。外観は味気ないと言うよりは超無粋な鉄筋造りで如何にも一昔前の公共の宿チックな印象。館内も決して悪くはないんだけれど、“旅心”が盛り上がるような演出は殆ど感じられなかった。
まぁ、ギンギンギラギラな成金趣味よりは全然いいけれどね。
フロントの人は露骨に事務的な対応をする30代前後と思われる女性以外は、一応の笑顔はあるのでまぁいいのかな。
あ、チェックインの時に住所氏名を記入する紙が公共の宿なのに宿泊者名簿って書いてある。以前泊った茨城県の『国民宿舎鵜の岬』は施設利用申請書って書いてあったのに、公共の宿でも違うんだねぇ。
フロントで部屋の鍵を貰い、部屋の場所と館内の説明とを受けてその後は客室まで自分で行くんだ。ここらは公共の宿っぽいね。
部屋は10畳の和室、風呂、トイレ、洗面所が備わっている。経年のお疲れが見える部分もあるけれど、普通の旅館と同じ。いや、掃除は行き届いているし、洗面台に置かれた一輪挿しにも生花が飾ってあるから、並みの旅館よりも印象はいいね。
隣の部屋には子連れ客が泊っていたんだけれど、防音がちゃんとしているのか親の躾がいいのか騒音は気にならなかった。
窓からは太平洋と伊豆大島が見える。周囲には建物が殆どないから静かに過ごせるのも嬉しいなぁ。
■早速風呂へ


カーソルを当てると内湯になります
風呂は別棟にあるから部屋からはちょっと歩くんだ。何回も入るもんで部屋からささっと風呂に行ける距離だと有難いんだが、いいか。
浴室は上下二層で男女別が分かれている。朝晩で男女の交代はあるんだが、
内湯の浴槽の縁が檜か御影石かの違いくらいで広さも眺めもほぼ同じ。
二箇所の貸切風呂もあるし、サウナ、打たせ湯、ジャクジー、寝湯、圧注浴、人工太陽浴?などなど造りはまさにクアハウス。
人気がある宿だから、いつ風呂に行っても人がいるんだけれど、とっても広いからゴミゴミした鬱陶しさは感じなかったよ。
露天からは太平洋(視界がよければ伊豆七島も)が見える。高台から見下ろす眺めもいいもんだねぇ。
脱衣場の脇に温泉管理のコントロールパネルがあって「循環」のところに青ランプが点いていた。
翌日入った公共露天風呂の高磯の湯と浴感が違うのはこのためだったんだね。
まあ、エンソ臭くはないし、風呂はもちろん脱衣場も掃除は行き届いていて気持ちいいから気にするほどではなかったけれど。
御飯だぁ〜


    特別コース。蟹の味噌汁も出ました
   カーソルを当てると標準コースになります
今回は連泊だったので一泊目を標準コース、二泊目を特別コースで頼んでみた。どのくらいの違いがあるのかなぁ?
標準コースのほうは必要な体裁は揃っています的な印象かなぁ、量的には、う〜ん…。お年寄りには丁度ジャストフィットってところ。
特別コースは、おぉ、見た目から全然違う!伊勢海老が活き作りと揚げもので二匹もあるぞぉ。釜飯も、えっ蟹の味噌汁までつくの?
ってくらい見た目は本当に豪華。どちらのコースも味自体の印象は薄かったから何とも言い切れないんだけれど\2000の差だから
特別コースにしたほうが気分的には盛り上がるぞ。他に地魚コースというのもあったなぁ。
朝は食堂で食べるんだけれど、幼児連れが結構居てうるさくて落ち着けねぇよ。味はフツーってところだったかな。
■泊って思うこと
公共の宿だからセルフサービスが多いんだろうなぁと思っていたんだけど、
なんと客室係りもいるし、布団の上げ下げもやってくれたし、浴場棟に管理係りの人がいてまめに掃除をしていた。
ほぼ全員がちゃんと笑顔で対応してくれるのも予想外だったなぁ。
旅館なら湯番さんとか仲居さんと呼ぶ人達の名札に職員と書いてあるの以外はどこをとっても旅館のサービスだよ。
『鵜の岬』や『熱川ハイツ』に泊ってみて、仏頂面の従業員を前にしてセルフサービスでしんみりとなんて先入観が改まってしまったよ。ソフト、ハードどの面から考えても民間の宿だと倍近くの料金を取られるかもね。
ウンウン、公共の宿ってぇのもイイもんだね。
■補記
伊豆は宿代が高い。
そのうえ人の足元見るみたいに繁忙期なんか、\10000ちかくも料金を上げる。
首都圏から近いし、温泉も豊富、景色もいい、黙ってても人がやってくる要素が沢山あるもんなぁ。
宿代が安くてイイ宿なんて、まず無い。高くてイマイチな宿はあるけれど。
でもさぁ、サービスの内容は変えないけれど今日は土曜日だからハイ\10000アップね。
なんて宿側の言いなりじゃ悔しいじゃん。意地になって安くてイイ宿を探すも、やっぱりねぇんだよな。
民宿の中に何軒か料理のよさ気なところは見つけたんだけれど、どこも風呂が大きめの家庭用サイズで小さいんだよね。
大昔、泊った南伊豆の民宿は風呂にいつ行っても人がいてゆったり出来なかった。
温泉に浸かりに行くのに風呂でゆったりできないのはイヤなんだよな。
それと民宿は当り外れがでかくて、とってもリスキーでしょ?
熱川ハイツは並みの旅館なんて問題外のレベルだと感じたけれど、よその公共の宿はどうなんだろうか?
設備が良くて安いという話は聞いたことがあるけれど、対応は?料理は?気になるなぁ。

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