福島県小豆温泉 花木の宿
2006 9月上旬 \18000 1人

南会津エリアの宿の中ではメディアへの露出も割合と多く、その評価も高いのに、WEBで個人の感想が殆ど見つからなくて「どんなトコなんだろう?」と思っていた宿。民家もほとんど無い渓流沿いの道を走り、日帰り温泉施設窓明の湯を過ぎると間もなく忽然と立派な建物が。それが花木の宿。外観は尖り屋根の洒落た山荘風というの?落ち着いた色遣いで瀟洒な雰囲気。館内に入り上を見上げると天井が高くて開放感がある。ロビーも客室数24室の宿とは思えないほど広い。「ウチは第三セクターの宿です。公的資金で建てました、金に糸目はつけてませんっ!」めいた過剰な立派さのような気もするけれど、木目と白壁が目に優しくて良い。そしてこんなだだっ広いのに埃一つないほどに掃除が隅々まで行き届いているのはすご〜く偉い(客商売なんだから当然だけれど)。宿帳の記入を済ませるとロビーのソファに案内され饅頭と冷たいそば茶を出してくれるサービスは、早く部屋で休みたいと思う人には過剰に感じる人もいるかもしれない。自分が泊まったのは夏場のクソ暑い時期で移動中の暑さに負けてバテ気味の体調だったので、一息つくことができて良かった。

今回泊まったのは、温泉露天風呂付きの離れ。本館から渡り廊下を40〜50mくらいかな?歩いてたどり着くから、文字通り“離れ”ている。それでも自分が泊まった棟は本館まで近いほうで一番遠くに建っている棟だと100mくらいは歩くと思う。離れている分、プライバシーはより保てるだろうが本館の食事処と大浴場までの移動は億劫に感じるかもしれないなぁ。で、離れの玄関を開けると向かって左手に先ず6畳の広さの板敷きの囲炉裏の間。消防法かなんかの関係で囲炉裏に火が入れられないのは、ちょっと残念だけど快適に過ごすことに何の支障もないし、まあどうでもいいや。囲炉裏の間の戸棚にTVとサービスの天然水が入れられた冷蔵庫がある。冷蔵庫はいいとして、これだと一戸建ての離れに泊まっているのにTVを見るために主室より狭い囲炉裏の間に居る時間が増えることになるから囲炉裏の間にTVを置いている意図がイマイチ分からん。主室は10畳で天井を見上げると太い梁と明かり取りの障子窓が見えて田舎の古民家にいるような気分。照明は程よく控えめだし仄かにモダンな雰囲気がいいね〜。洗面台はドライヤー・手洗い用の洗剤・ティッシュ・ペーパータオルとまさに『完備』されている。蛇口を捻ればお湯の温度の微調整もできるし、トイレもシャワートイレで快適。アメニティも浴衣・タオル・バスタオルの基本三点セットに加え、クシ、洗顔石鹸、使い捨てスリッパまで備えてある。エアコンもガンガン効いて快適至極。同じ内容で民間の宿だったら宿泊料金は幾らくらいになるんだろう。